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zoom RSS 9月句会「結果」

<<   作成日時 : 2014/09/07 19:07   >>

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※次回10月句会は2句出しで
9月30日(火)午後5時投句締め切りです
選句は10月7日までの1週間です


 
特選句 選評集


1.鬼怒川の悠久ありて鮎三尾(直克)

【石川順一さん評】
季語は「鮎」。地質学的な歴史から言えば「悠久」とは
言えない「鬼怒川」も人類の歴史から考えれば、
「悠久」でしょう。これも文芸上の真かも知れません。
「鮎三尾」は「鮎賛美」とも取れると思いました。
ナンセンスかもしれませんが一年魚とも言われる鮎に
対する思い入れの深さが窺われます。
堅固な物と儚い物との対比もこの句の妙味でしょう。


4.甘酒や米寿の母の佇まい(桃江)

【服部一彦さん評】
母の佇まいが甘酒そっくりだというのだ。
比喩の妙。過不足がない。嫌みがない。


5.ずれてゐる信号メロディ夏の果(ひろみ)

【生田亜々子さん評】
色々なパターンでのずれが想定できるが、
そのどれだとしても夏の終わりの悲しさを強調するに違いない。
もし夕暮れ時に聞いてしまったら、もう。

【大津留直さん評】
夏の終わりのけだるさに、何時もはなにげなく聞いている
横断歩道の信号のメロディがずれていると感じられるという
鋭い感性に脱帽です。


6.雷はお一人様か一匹か(昌一郎)

【星人評】
集団をよしとする日本社会が生んだ「お一人様」という
フレーズに皮肉をこめた作であろうが、
ここでは単純に疑問形の詠嘆として読んでみた。
真っ先に俵屋宗達の『風神雷神図』屏風画が浮かぶ。
この絵は『北野天神縁起絵巻』からの転用だが、
風神雷神はともに、神→鬼→人の形で随分と擬人化された。
この絵の描写手法から「匹」の弱体化が始まったと言える。
さらに時が過ぎて、宗達画を模写した尾形光琳の絵に至っては、
鬼神の気迫が消え失せ表情が穏やかになり、もはや滑稽なおじさん。
匹で数えるべき野性味は、光琳のタッチで完全に消えてしまった。
その上、日本人はこの画が大好き。子供の教科書には欠かさず載り、
擬人化された雷神はCMやゲームのキャラクターとしてひっぱりだこ。
もはやこの国には匹で数えられる雷様は存在しない。
そんなこんなで結論は「一人」。


13.銀漢や腰までひたる男体山(高資)

【石田桃江さん評】
男体山があたかも中禅寺湖にそびえ立っているようです。
腰までひたる、で仰ぎ見る巨人のような男体山を想像します。
空には銀漢、雄大な句だと思います。


15.一人来て一人の帰る花野かな(亜々子)

【加藤直克さん評】
来る者と去る者の対照であるが、それが何ものなのか、
それを見ているものが誰なのか何も語られていない。
あるいは同一人物なのかもしれないし、自分のことなのかも知れない。
しかしそれを迎えかつ送る花野の広さと華やかさが際立っている。
そして花野そのものがまさに来たりかつ去りゆくものなのである。
道元の言う有時とはこのようなものではないだろうか。

【松本龍子さん評】
一読、不思議な光景の句である。
季語の花野は色とりどりの秋草が咲き乱れる野。
実景と解釈しても味わい深い句であるが、花野を
生死の波打ち際と解釈すると、世界が全く変わって
見えてくる。非現実感が漂う、重層的な句である。


16.畑に燃えうつろう夏の草となる(桃江)

【真矢ひろみさん評】
突飛かもしれないが、自死の句として読む。意味内容として、
そう読めば、過度にすっきりしてくる。焼身の現場を畑とする
心理や如何に。それが当面の読みの面白さ。


20.羊水の揺らぎに差せる月のかげ(直)

【朝吹英和さん評】
生命誕生の神秘的・幻想的なイメージが「月のかげ」に
よって増幅されている。「揺らぎに」の表現も生命の
存在を暗示して効果的。


21.水には水の哀しみのあり秋出水(龍子)

【加藤昌一郎さん評】
津浪よ、豪雨よ、そうだったのか…。


29.良夜なり土に染みこむ鳩時計(ゆう)

【高橋雅城さん評】
良夜にしてついつい夜更をしてしまったのか、
いつしか鳩時計の鳴る時間、鳩時計の音はなにやら眠たげで
まるで地中より響いてくるような心地よさ。
そのさまを鳩時計が土に染みこむと
思い切って表現したのがおもしろい。
まだまだ起きていたい時間、良夜も眠気もともに心地よい。

 
30.夜よりも暗い一隅つくる萩(星人)

【鈴木浮葉さん評】
全くの個人的体験ながら、奈良元興寺の萩を思う。
不当に抹殺された蘇我一族の恨み。重なり、盛り上がり、
散り敷く萩に取り囲まれていた初秋の元興寺。

【五島高資さん評】
特に都市部では夜になっても色々な明かりで星が見えにくくなりました。
そうした現代の夜にあって足もとに茂る萩の葉陰に暗闇を
発見した感性に深く感銘しました。


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