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5月句会「結果」

2018/05/13 11:55
  第68回 5月句会「結果」
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6月句会は5月31日(木)午後5時投句締め切りの2句出しです


特選句 選評集

2.牡丹咲いてすべてよしなし事ばかり(一彦)
【真矢ひろみさん評】
牡丹の引き合いの言葉、「徒然草」冒頭で
も使われた古語「よしなしごと」が
腑に落ちる。

3.初蛍カインの闇を泳ぐかな(基道)
【服部一彦さん評】
蛍と創世記のカインとは何の関係もなさそうだが、
人間世界の嫉妬という業の深さを生まれながらに背負わされて
来たような初蛍の危うさに見るとき、その優美さはさらに耀く。

5.星屑に農機具横たふ柿若菜(一彦)
【五島高資さん評】
農機具の背景に瞬く星々と柿若菜の瑞々しさが共鳴する。

6.単眼の父より生るる夏銀河(基道)
【加藤直克さん評】
「単眼の父」というとまずはゲゲゲの鬼太郎の親父が思い浮かぶ。
だが同時にギリシア神話のキュキュロプス、果ては昆虫の単眼にも想いが
及ぶ。しかし現実には片目の機能を失って不便に耐えている一人の老人の
ことなのであろう。しかしこのようなイメージの重なり自体がまさに
夏銀河の生成なのであろう。

【星人評】
やはりオディロン・ルドンの版画や絵画を思った。彼の描いた
顕微鏡下の細胞の世界と銀河の広がりには共通した構図がある。
上五中七でその神秘性を表現している。

8.メモリーの底剥がれゆく夕焼かな(英和)
【石田桃江さん評】
美しく荘厳な夕焼を眺めていると
はるか昔の記憶が剥がれて思い出されて来る。
しみじみと今在ることの幸せを思います。

18.薪能背後の月が泣きに来る(龍子)
【加藤昌一郎さん評】
演能は「隅田川」か「三井寺」か。
涙を拭う月に感想を聞いたら、
煙が眼に入ったと答えるかもしれないが。

【大津留直さん評】
夕方野外で始まる薪能のクライマックス近くなった頃、
それまでは気付かなかった月が煌々と差して来て、まるでその能の
主人公の運命を観客と共に泣きに来たようだというのだろう。
薪能を巻き込んだ自然のドラマが活写されている。

20.雨粒にふるえる余花のピチカート(直克)
【於保淳子さん評】
寒さなのか雨に揺れているのか、雨音と揺れている花が
一緒にハーモニーを奏で、雨の景を楽しんでいるようです。

25.研ぎ終へし刃に春愁のなかりけり(星人)
【鈴木浮葉さん評】
研ぎ澄ました刃に迷いはない。
春愁なしと言い切ったところが秀逸。

【阪野基道さん評】
刃は研がれれば生き物になります。そして先鋭的になります。
その鋭利な刃は、春愁という人間の情緒を軽く一蹴し、
人の心の届かぬ位置で自立するかのようです。

27.さつきから胡弓の音色初つばめ(ゆう)
【森信之さん評】
ゆったりとした時間の中、穏やかな一日を感じます。
胡弓の音色と初つばめが妙に呼応している。

28.閑さが敷かれてをりぬ落椿(星人)
【朝吹英和さん評】
存在感のある椿だけに地面に落ちている様には
虚しさが強く感じられる。上五中七の表現に得心。

【松本龍子さん評】
一読、意外性のある句。赤色の椿が落ちている土に音も動きもない
様子、空気が敷かれていたという句意。木彫作家の須田悦弘の現代
アート『碁会所』には庭に本物の椿を植えて、部屋の畳に本物そっくりの
椿が17個置かれている。既存のスペースに「真実」と「フェイク」、
「虚」と「実」を対峙させて異化作用を狙っている。この句の場合は
「可視」と「不可視」の同化作用、新しさを感じる。

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