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11月句会結果

2017/11/10 18:49
  第62回 11月句会「結果」
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※次回12月句会は2句出しで
 11月30日(木)午後5時投句締め切り
 選句は12月7日までの一週間です

特選句 選評集

1.芒原モーセの海の現るる(ゆう)
【阪野基道さん評】
言葉の美しさに惹かれました。芒の波立つ広大な原野と、モーセの海との
取り合わせがダブルイメージとなって、句に重層感を与えています。
この句の彼方にあるのは「モーセの十戒」ではなく、
「朧な不確定な世界」のような気がします。

2.大仏のてのひらにゐる穴惑(星人)
【松本龍子さん評】
一読、不思議な詩情を感じる。言葉のままに解釈すれば、大仏の掌に
彼岸が過ぎても穴に入らない蛇がいるという句意。おそらく掲句は想像の
句だろう。だとすればこの蛇は作者の分身なのかもしれない。俳句だから
こそ、巨大な大仏の掌に蛇に変身して眠ることもできる。下五には別の季語
が入ってもよさそうだが、分身としては「穴惑」がふさわしいのだろう。

【森信之さん評】
もうそろそろ穴に入ってもいい頃なのに未練がましく
あきらめきれずさまよっている蛇と私自身が
どうしてもかぶってしまう。

3.たたら場の水に生まるる白鳥座(星人)
【真矢ひろみさん評】
夜空と金属的な物との取り合わせは
これまでにも事例は多々あるが、
たたらと白鳥座というところに
魅かれた。

【五島高資さん評】
古代製鉄には火はもちろん水も必要。また、焼き入れの際、
水から出る鋼と白鳥座とが詩的に共鳴する。

20.あきらめてのちの光を秋簾(直克)
【大津留直さん評】
本当に自分を救う光は、自分には救いなどないとあきらめたとき、
初めて、実は、自分の心のうちにすでに灯っていたことに
気付かされるものなのかもしれない。用済みとなって、
ほって置かれている簾を通して差してくる光のように。
秋簾に成りきることによって見えて来る光を詠って見事である。

23.人間や地より立ちたる秋の虹(高資)
【加藤昌一郎さん評】
大古より人間と虹だけが地上に立っていた。
現在も虹は人間のために立ち、それを
人間だけが賛美している。

24.いまは無き星の光や蚯蚓鳴く(ひろみ)
【朝吹英和さん評】
宇宙空間にも輪廻転生がある事を教えられるロマン溢れる一句。
「蚯蚓鳴く」が効果的である。

【於保淳子さん評】
見えている光を放った星は、実は今存在していないのかもしれない。
季節感とともに、その透明なはかなさが感じられます。

26.昼過ぎの海の暗さや月の舟(高資)
【服部一彦さん評】
この句が描く光景から私は何を受け取るべきだろうか。
絶望的とも見える現世か、これを救わんとする慈母観音の来臨か。
迷いと妄執の渦が湧くばかり。

27.晩秋の山写し取る湖水かな(信之)
【鈴木浮葉さん評】
風も無く、湖水がくっきりと鏡のように写し取っている風景が
目に見えるよう、東山魁夷の絵を彷彿。
今回は静かなこの句がいいかなあという気分です。

【石田桃江さん評】
晩秋の山の佇まいと澄みきった湖水の水。
写し取るでますますの静寂と神秘を感じます。

【星人評】
「映す」でなく「写し取る」。ゆえに主格は湖。
紅葉に染まる山の姿を湖が「模写」している光景だ。
写さなければ我慢できないほどの鮮やかな色彩だったのだろう。
ひとつの現象が詩として表現されている。

28.涙腺の涸れし駱駝や初時雨(英和)
【加藤直克さん評】
水分をため込んでめったに体外に出さないであろう駱駝が、
涙腺が枯れるほど泣くというアイロニーに心打たれた。
そしてその背を慰めるごとく濡らす初時雨。もちろん駱駝は
重き荷物を担う人生の象徴なのだろうが、短い言葉の中に
ユーモアさえも感じさせるところに俳句の妙が感じられる。

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