大津留直先生の新歌集『仮橋』


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帰り来しわがふるさとはかそかなる金木犀の香に包まるる
希臘(ぎりしあ)語を学び疲れてベーテルの夜道に明き月を仰ぎし
癲癇を病む若者が全身をふるはせて聴くバッハ受難曲
没りつ陽は筑後川面にあかあかと義父をし惜しむごとくかがよふ
つばくらめ短き夏を惜しむがに塔をめぐりて身を翻す
芍薬の花はドイツのさむき雨ふふみて重くうなかぶしゐむ
若き日のわが自画像の澄みし眼に未だに遠き灯火(ともしび)を見る

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画像 【おすすめの3冊】 俳誌『むじな』、 大島雄作さん『一滴』、蓬田紀枝子さん『黒き蝶』を読んでみてください。(星人)