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1月句会「結果」

2019/01/17 23:22
  第76回 1月句会「結果」
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2月句会は1月31日(木)午後5時投句締め切りの2句出しです


特選句 選評集

2.決めかねる心も愉し松の内(淳子)
【朝吹英和さん評】
正月のゆったりとした、ややルーズな気分が良く出ている。

【星人評】
上五中七にはさまざまな想像が浮んできて面白い。
松の内は松飾を立てて迎えた年神様に滞在してもらう期間。
つまり神様に待っていただく期間。
せっかく神様がおられるのだから、
今年の目標を聞いてもらっている場面、と読んだ。
大きなチャレンジなのだろうか。

3.煮凝りや藻屑となりし魂のいろ(ひろみ)
【阪野基道さん評】
魂が藻屑となって煮凝りにとけ込んだ、と思うと、
煮凝りが愛おしくなります。
煮凝りは、煮込んだ材料によって色はさまざまですが、
さて、「魂のいろ」とは、どのような色味でしょうか。
この思いが、余韻となって響きます。

7.書初の墨は光をすりつぶす(直克)
【服部一彦さん評】
硯面に墨をあてて磨っていく。
その時墨はあらゆるものを吸って豊かに成長する。
その感じをよく言い当てた。

【五島高資さん評】
硯に射す日の光か。新年の陽光を言葉に変える詩境がすばらしい。
墨の芳しい香りも漂ってくるようである。

8.木枯らしや卵を抱きて娘たち(一彦)
【加藤直克さん評】
「卵を抱く」というところから、鳥の抱卵を思い浮かべる。
しかしそれは何かを暗示しているのであろう。あえて言えば、
平成の御代が終わろうとする時に、新しい時代への胎動というか、
いのちの更新への期待ということであろうか。
最近は「何々女子」という形で、意外なものに新たな魅力を
発見する女性が増えている。区から離れてしまうかもしれないが
そんな連想が浮かんでくるのである。

【鈴木浮葉さん評】
多分卵は、卵子のことだと思う。
何万個かの卵子を生まれながらに体内に持ち、
思春期からひと月に一回ずつ剥がし落としていく。
受精卵となり、数人の子供を持ち、育てて・・・閉経。
大変な人生。何だか愛おしいな女性って。

【真矢ひろみさん評】
卵の持つイメージ、記号としての内容は、
数十年で大きく変わったのではないか。
詩人・吉岡実の「卵」は、根源的なものを感じた。
現代の「卵」はどうであろう。

21.骨密度氷柱ぐらいの冬の虹(昌一郎)
【大津留直さん評】
季語は「冬の虹」。「氷柱」も同じ冬の季語ではあるが、
この場合、「氷柱ぐらいの」と例証のために置かれているに過ぎないので、
季重ねにはならない。もちろん、氷柱をポキンと折ってみた経験が
この句の基となっていることは確かであり、その経験から、
自分の骨密度が最近、低くなっているという健康上の問題が思い
起こされている。しかし、その氷柱を折ったとき聴こえたポキンという
音の中に作者は、冬の虹の儚くも美しい姿を見ているのであり、
そこに、有限性のただなかでしか感じ取ることができないものの
美しさが語られているのであろう。それを、あたかも、
冬の虹自身が骨密度の問題を抱えているかのような
物言いとなっているところに俳句独特の諧謔が生まれている。
〈屋根裏の氷柱を折ればまなかひの低き丘辺に冬の虹現(あ)る 大津留 直〉

24.帰り花一期一会の証かな(英和)
【於保淳子さん評】
思わぬ時、思わぬところで出会った花は、
美しくも厳しい中で咲いている。
その時かぎりの美しさを感じられます。

26.狼星を嗅がむと伸ばす象の鼻(星人)
【加藤昌一郎さん評】
春になるとケンタウルスに半殺しにされた姿で狼星が
現れます。それを見た象が少し鼻を伸ばせば簡単に
片付けられると思うのは当然かもしれません。
象の鼻の気持はよく解ります。

27.竹馬の一歩の跨ぐ神の山(星人)
【松本龍子さん評】
一読、少年時代を思い出す。竹馬の一歩が神の山の
上を越えるようだという句意。視覚的には小津監督の
ようなローアングルなら遠景の神の山を跨ぐことは可能
だろう。ダイナミックな構図は『進撃の巨人』などの
巨人伝説を想像させて楽しい。

【森信之さん評】
とてもスケールの大きな句でおおらかな気持になります。
夢のある想像力豊かな竹馬の一歩。新春に相応しい一句。

29.かしこくも菠薐草に紅と白(ゆう)
【石田桃江さん評】
葉のみどりと根元の紅と根の白。
みずみずしい甘味のある美味しい菠薐草が浮びます。
こうごうしく立派な菠薐草です。



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1月句会「選句」

2019/01/09 15:16
6句選、そのうち1句が特選
特選句に短評を付してメールで返信のこと
1月16日(水)午後5時締め切り

1 初晴れと祈りを寄せて一の宮    
2 決めかねる心も愉し松の内    
3 煮凝りや藻屑となりし魂のいろ  
4 阪神忌ぽつんとひとつ星ともり  
5 荼毘の中いさよふ雲に初茜    
6 テロありし大路うしろより風花す 
7 書初の墨は光をすりつぶす    
8 木枯らしや卵を抱きて娘たち   
9 言祝ぎをかまびすしくも初雀   
10 寒そうな家のベル押し刑事なる  
11 聖誕の水面に揺れるひかりかな
12 鮟鱇の裏返されて我に似る    
13 聖堂のきしみも床しクリスマス  
14 初空の遠き一点阿修羅見る    
15 遠火事や男の影が天よぎる    
16 グスク辺を渦巻く寒緋桜かな   
17 真裸に佇ち人拒む冬木かな    
18 人日や嬰(やや)の瞳に空の青  
19 冬銀河王妃のハープ駆け上がる  
20 切手貼り放し飼いする生身魂   
21 骨密度氷柱ぐらいの冬の虹    
22 極月の街の空気に踊らされ    
23 川の瀬の茂吉の歌碑や冬の空   
24 帰り花一期一会の証かな     
25 明かり手に夜明けに向かうお元日 
26 狼星を嗅がむと伸ばす象の鼻   
27 竹馬の一歩の跨ぐ神の山     
28 風花や攻窯の火のかたはらに   
29 かしこくも菠薐草に紅と白    
30 万歳に沸く里山や初日の出

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