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2月句会「選句」

2017/01/31 20:23
  2月句会「選句」

6句選、そのうち1句が特選
特選句に短評を付してメールで返信のこと
2月7日(火)午後5時締め切り

1 寒禽の餌に赤い実の行方かな
2 立春は中期国債ファンドから
3 枝打ちの山深々と暮れにけり
4 欄間より日の差し渡る幸木かな
5 春の風邪正木ゆう子を読みてをり
6 建國の記念日今日に薪を割る
7 海からの朝の光や寒の入り
8 しののめや納豆をかき回したる
9 寒茜炙り出されし寓意かな
10 波高き棄教の浜の水仙花
11 金管の背負ふ死の影虎落笛
12 寒落暉呑みて蛇行の筑後川
13 寒明に点りつづける豊洲市場
14 花弁にも揺れる光や日脚伸ぶ
15 理髪店から出た貌の末黒葦
16 春めきて置いては開く旅の本
17 冬の月捕らへむとする蜘蛛がゐて
18 稼ぐ足ままならぬ足梅白し
19 寒の水飲めば剥がるる影法師
20 待春や底ひを解かす街灯り
21 保護主義の亀裂の及ぶ鏡餅
22 狛犬の阿の口を出る寒夕焼
23 寒暁を乗せて悍馬の疾駆かな
24 春風や六年消えぬ潮湿り
25 初明り大地はめぐる観覧車
26 心象風景の中いつもある枯蓮
27 九頭竜の背びれ逆立て冬日影
28 離別には諸説ありけり鬼やらひ
29 白菜を剥けば剥くほど日の名残
30 セロ弾きがセロ刺し殺す近松忌
31 首垂れればわが真中より冬の川
32 とりあえず混浴になる神の旅
33 コンビニでおにぎり選ぶ春近し
34 冬川やただぼんやりとした不安


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1月句会「結果」

2017/01/17 21:49
  第52回 1月句会「結果」
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※次回2月句会は2句出しで
 1月31日(火)午後5時投句締め切り
 選句は2月7日までの一週間です

特選句 選評集

2.山茶花の余念なく散る無縁墓(浮葉)
【加藤直克さん評】
情熱的な紅を惜しげも無く散らす山茶花の思いとは何なのでしょうか。
この句ではその答を無縁墓に求めています。無縁墓は身寄りの無い人を
供養する墓ですが、実はどのような墓に入ろうともそれはやがては
無縁墓にならざるをえないのです。そこまでの諦念を取り込めば、
今散る紅のまぶしさもまた格別なのでしょう。
花は哀惜に散り、という道元の言葉を思い出します。

4.偉さうなことは言はない煮凝りは(浮葉)
【高橋雅城さん評】
思わず、「クスリ」と笑えたので迷わず特選としました。
煮凝、本来は煮魚の方が主でその煮汁が固まったもの。
いわば、料理の脇役。だから、そんなに偉そうなことも
言えない、はずなのですが、どことなく放っておけない奴。
ゼリー状のものを食べるのも美味しいし、熱々のご飯に
乗っけて溶けかけてゆくのを食べるのも美味しい。脇役で
ありながら捨てておけない、なかなかニクイ奴。
それが煮凝。そのことがうまく表されていると思いました。
この句の独特のユーモアは、坪内稔典先生の句を思い起こさせました。
そうして、やはり上五から中七にかけての語調のよさがあり、
下五が助詞で終わっているのも決まっています。
口語の句なのに旧仮名遣いなのも効いています。

【小出哲央さん評】
煮こごりには様々な具材が入りますが、特に制限がありません。
そんな泰然自若とした様を詠んでいて面白く感じます。

6.歩道橋三寒四温と駆け上がる(雅城)
【石田桃江さん評】
元気、若さ、勢いのある句です。
三寒四温と駆け上がる。
うらやましいかぎりです。

【佐々木ちか子さん評】
三寒から四温への気温の変化と温かさを待ち望む気持ちの高まりが、
歩道橋の形と「駆け上がる」でうまく表現されていると思いました。
また字面でも、「三」は歩道橋の階段の形を、「四」は橋の形を
表しているように見えます。

16.遥かなる春の渚に靴の跡(一彦)
【星人評】
東日本大震災から3月11日で6年。今年は七回忌に当たる。
あの波で被災地の砂浜は随分なくなってしまった。
浜から海に向けて遺された多くの靴あと。
大きいものも小さいものもみんなさらわれてしまった。

17.元日といふそれぞれの微光かな(龍子)
【真矢ひろみさん評】
神明は全てに対して公平、平等に降る。
グラスに付いた無数の露に入る光の玉。
それこそ詩そのものか。

21.遠浅に翼をたたむ冬銀河(星人)
【松本龍子さん評】
一読、詩情を感じる。海の岸から遠方まで浅い海面に翼をたたんでいる、
冬の冴え渡った空の銀河であるという句意。天上の「冬銀河」と遠浅の
海面に映りこんだ「冬銀河」の対比的な構図は非常にスケール感がある。
その上で作者の「翼をたたむ」というふうに見た「心の動き」が伝わってくる。

24.風花と歩むや鳥の貌をして(星人)
【大津留直さん評】
一読、ドイツの村々のカーニバルの雰囲気を思い出した。
村人総出でそれぞれの仮面をかぶり、衣装を着て、踊りながら練り歩く。
中には、鳥の貌の仮面もあれば、鳥の羽毛をつけた衣装もあり、
キリスト教が支配的になる以前の、土着宗教を垣間見る思いがした。
丁度、二月の一番寒い時期に行われるので、
「風花と歩む」というのがピッタリしている。

【於保淳子さん評】
周りを舞う風花を、鳥のように、ただそれを顔いっぱいに
受けて歩いている。自然と一体になった自分を表現していて、
その楽しさと厳しさが感じられます。

28.金星へ抜ける道ありどんどの火(高資)
【加藤昌一郎さん評】
永井荷風の墨東奇譚の遊郭玉の井の細い裏道には、『抜けられます』と
いう看板が沢山立っていたのが有名だったが、広大な宇宙にも
こんな看板があるとは驚きです。

【朝吹英和さん評】
平安時代の宮中行事である左義長に由来すると言う「どんど焼き」。
燃え上がる歳神の送り火の先に金星に通じる道を発見したロマン
に得心した。

【服部一彦さん評】
はじけつつ昇るどんどの火はどこまで行くのだろうか。
無事金星まで届くだろうか。
古代から火と天とは人間の営みに深い畏怖の念とともにあった。
その伝統を踏まえて詠むと同時に作者の優しい眼差しが感じられる。

30.元日や家に空気の響きあり(桃江)
【五島高資さん評】
「空気の響き」とは、音としては聞こえない振動のことだと思う。
全身で感じる微かな響きに、元旦という一年の始まりの淑気が
うまく捉えられている。

31.手の甲の静脈尖り冬ざるる(ひろみ)
【鈴木浮葉さん評】
昔、手はえくぼがあるくらいふっくらと。
年を経て今は。「冬ざるる」が淋しいです。
でも誰の人生にも春夏秋冬あり、仕方ないです。

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1月句会「選句」

2017/01/10 22:51
  1月句会「選句」

6句選、そのうち1句が特選
特選句に短評を付してメールで返信のこと
1月17日(火)午後5時締め切り

1 栄枯盛衰冬陽織り込む海鼠壁
2 山茶花の余念なく散る無縁墓
3 肩章に金獅子眠る寒夜かな
4 偉さうなことは言はない煮凝りは
5 焼藷を二つに割ってプロポーズ
6 歩道橋三寒四温と駆け上がる
7 木食に枯れ木が笑い出す日和
8 日向ぼこうっかり尾が出る教え合う
9 生も死も紫煙の中の初景色
10 地を暴くアイスランドの初明り
11 内側のドアノブ日向ぼこりかな
12 獅子吼して厄を払はん大旦
13 捨てられしグラスの中の冬の蝶
14 眦を決し面打ち凍み豆腐
15 凍蝶を捕獲してゐるしろい夜
16 遥かなる春の渚に靴の跡
17 元日といふそれぞれの微光かな
18 喜寿の後流るるうちに去年今年
19 初日さす富士の山嶺空を切る
20 コーヒーはいつもより濃く冬うらら
21 遠浅に翼をたたむ冬銀河
22 全身に神話をまとふ大海鼠
23 調律の終へて寒月昇りけり
24 風花と歩むや鳥の貌をして
25 その時を待つ寒卵仄紅き
26 永日や樟の葉陰のゆれやまず
27 寒月や耳の欠けたる音のして
28 金星へ抜ける道ありどんどの火
29 一寒燈へ点滴を押しながら 
30 元日や家に空気の響きあり
31 手の甲の静脈尖り冬ざるる
32 初雀厨に聞くや晴れの朝
33 寒木のこだわりのなき姿かな
34 夕暮の影絵の中の枯木かな



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1月句会告知

2017/01/02 20:40
1月句会は2句出しで
1月10日(火)午後5時投句締め切り
選句は1月17日までの一週間です
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