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zoom RSS 1月句会「結果」

<<   作成日時 : 2017/01/17 21:49   >>

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  第52回 1月句会「結果」
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※次回2月句会は2句出しで
 1月31日(火)午後5時投句締め切り
 選句は2月7日までの一週間です

特選句 選評集

2.山茶花の余念なく散る無縁墓(浮葉)
【加藤直克さん評】
情熱的な紅を惜しげも無く散らす山茶花の思いとは何なのでしょうか。
この句ではその答を無縁墓に求めています。無縁墓は身寄りの無い人を
供養する墓ですが、実はどのような墓に入ろうともそれはやがては
無縁墓にならざるをえないのです。そこまでの諦念を取り込めば、
今散る紅のまぶしさもまた格別なのでしょう。
花は哀惜に散り、という道元の言葉を思い出します。

4.偉さうなことは言はない煮凝りは(浮葉)
【高橋雅城さん評】
思わず、「クスリ」と笑えたので迷わず特選としました。
煮凝、本来は煮魚の方が主でその煮汁が固まったもの。
いわば、料理の脇役。だから、そんなに偉そうなことも
言えない、はずなのですが、どことなく放っておけない奴。
ゼリー状のものを食べるのも美味しいし、熱々のご飯に
乗っけて溶けかけてゆくのを食べるのも美味しい。脇役で
ありながら捨てておけない、なかなかニクイ奴。
それが煮凝。そのことがうまく表されていると思いました。
この句の独特のユーモアは、坪内稔典先生の句を思い起こさせました。
そうして、やはり上五から中七にかけての語調のよさがあり、
下五が助詞で終わっているのも決まっています。
口語の句なのに旧仮名遣いなのも効いています。

【小出哲央さん評】
煮こごりには様々な具材が入りますが、特に制限がありません。
そんな泰然自若とした様を詠んでいて面白く感じます。

6.歩道橋三寒四温と駆け上がる(雅城)
【石田桃江さん評】
元気、若さ、勢いのある句です。
三寒四温と駆け上がる。
うらやましいかぎりです。

16.遥かなる春の渚に靴の跡(一彦)
【星人評】
東日本大震災から3月11日で6年。今年は七回忌に当たる。
あの波で被災地の砂浜は随分なくなってしまった。
浜から海に向けて遺された多くの靴あと。
大きいものも小さいものもみんなさらわれてしまった。

17.元日といふそれぞれの微光かな(龍子)
【真矢ひろみさん評】
神明は全てに対して公平、平等に降る。
グラスに付いた無数の露に入る光の玉。
それこそ詩そのものか。

21.遠浅に翼をたたむ冬銀河(星人)
【松本龍子さん評】
一読、詩情を感じる。海の岸から遠方まで浅い海面に翼をたたんでいる、
冬の冴え渡った空の銀河であるという句意。天上の「冬銀河」と遠浅の
海面に映りこんだ「冬銀河」の対比的な構図は非常にスケール感がある。
その上で作者の「翼をたたむ」というふうに見た「心の動き」が伝わってくる。

24.風花と歩むや鳥の貌をして(星人)
【大津留直さん評】
一読、ドイツの村々のカーニバルの雰囲気を思い出した。
村人総出でそれぞれの仮面をかぶり、衣装を着て、踊りながら練り歩く。
中には、鳥の貌の仮面もあれば、鳥の羽毛をつけた衣装もあり、
キリスト教が支配的になる以前の、土着宗教を垣間見る思いがした。
丁度、二月の一番寒い時期に行われるので、
「風花と歩む」というのがピッタリしている。

【於保淳子さん評】
周りを舞う風花を、鳥のように、ただそれを顔いっぱいに
受けて歩いている。自然と一体になった自分を表現していて、
その楽しさと厳しさが感じられます。

28.金星へ抜ける道ありどんどの火(高資)
【加藤昌一郎さん評】
永井荷風の墨東奇譚の遊郭玉の井の細い裏道には、『抜けられます』と
いう看板が沢山立っていたのが有名だったが、広大な宇宙にも
こんな看板があるとは驚きです。

【朝吹英和さん評】
平安時代の宮中行事である左義長に由来すると言う「どんど焼き」。
燃え上がる歳神の送り火の先に金星に通じる道を発見したロマン
に得心した。

【服部一彦さん評】
はじけつつ昇るどんどの火はどこまで行くのだろうか。
無事金星まで届くだろうか。
古代から火と天とは人間の営みに深い畏怖の念とともにあった。
その伝統を踏まえて詠むと同時に作者の優しい眼差しが感じられる。

30.元日や家に空気の響きあり(桃江)
【五島高資さん評】
「空気の響き」とは、音としては聞こえない振動のことだと思う。
全身で感じる微かな響きに、元旦という一年の始まりの淑気が
うまく捉えられている。

31.手の甲の静脈尖り冬ざるる(ひろみ)
【鈴木浮葉さん評】
昔、手はえくぼがあるくらいふっくらと。
年を経て今は。「冬ざるる」が淋しいです。
でも誰の人生にも春夏秋冬あり、仕方ないです。

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