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zoom RSS 3月句会「結果」

<<   作成日時 : 2014/03/08 17:44   >>

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※次回4月句会は2句出しで
3月31日(月)午後5時投句締め切りです
選句は7日までの1週間です


 
特選句 選評集






13.身の内のサタン目覚める寒月光(穏子)

【毬月さん評】
寒い季節の帰り道、寒々とした月の光に、
私も狼になりそうと、ふと思う瞬間があります。
人間のうちにある悪魔的なものが動き出す瞬間を
上手くとらえた輝く俳句ですね。




14.ショベル取る周利槃特や春の雪(直)

【加藤直克さん評】
「周利槃特(しゅりはんどく)」は、仏弟子の一人。
物覚えが悪く、釈迦から「塵を払い、垢を除かん」の
教えをいただいて、箒を持ってひたすら掃除することで、
悟りを開いたという。赤塚不二夫の『天才バカボン』に
出てくる「レレレのおじさん」のモデルといわれる。
掲句を読んで
「他の痴聖人を雇って雪を担って井を埋む」という
禅の言葉を思い出した。エンデの『モモ』に出てくる
道路掃除人ベッポもそうかも知れない。
雪は冷たいけれど、心温まる句である。




19.仮設宅窓より洩るる犬の声(龍子)

【星人】
知人は四畳半二間の仮設に大人三人で生活しています。
前は広い大きな家に住んでいたのに足も伸ばせません。
去年、彼の隣りの棟で孤独死がありました。こうして
亡くなる方が後を絶たないのです。そんななか、
犬猫が生活のパートナーになっているお宅が多いのです。
掲句の犬は優しい声で吠えているのでしょう。
頼もしい存在です。




20.雪かきを猫の道より始めけり(直克)

【石川順一さん評】
季語は「雪かき」。これは説明すると
破壊されて仕舞う様な良さに満ちた句かと。
大体の感じとしては一茶の引き抜いた大根で道を
教えられた句を想起する様な愉快さを感じました。
*大根引き大根で道を教えけり 小林一茶




22.節分の豆撒かずをり妣来るか(一彦)

【鈴木浮葉さん評】
鬼遣らひの豆、私も今年は撒き忘れた。
山姥が襲ってくるかもしれない。



【真矢ひろみさん評】
山のかなた、常世の国から妣がくる。来てほしいのだ。
妣(鬼)は、がらんどうの外形身体に
魂をもたらすマレビトであり、だからこそ、
エネルギーの源ーたんぱくである豆を「献上」するのだ。



29.終止符の潜みてをりし春の闇(英和)

【服部一彦さん評】
「をりし」だから予兆ではなく作者は確信している
ことになる。もし周囲の者も諾っているとしたら
これは切ない。なお「春の闇」はありきたりだから、
うららかな春景色の意味で「春光に」を斡旋しては如何。
哀切ここに極まると愚考。



【大津留直さん評】
先ず、過去の助動詞「し」に注目した。
現在から振り返って、今や終わってしまった経験や事柄、
例えば、恋愛のどこに終止符が潜んでいたのかと
思い悩むようなことは誰にでもあることだろう。
そして、その堂々巡りの中で、結局、「春の闇」とでも
言うよりほかはない「間」に遭遇するのである。
われわれは「間」によって生かされている
波動のようなものであり、「間」が退去すれば、
波動も止まざるを得ない。



【生田亜々子さん評】
黒い小さなピリオドが保護色とも言える闇の中に
紛れつつも、確かな存在感を放っている。
作者はなんらかの物事の終わりを感じているのかも
しれない。季節柄もあり、春の闇はいろいろなものを
内包しつつそこにある。



【高橋雅城さん評】
僕には結婚歴がないが、春のイメージでマイナーなものを
思い浮かべるとするなら、嫁に逃げられるということ。
春というとき、成長、発達、進歩……、を思い浮かべる人も
多いとは思うが、これまでつづいてきたことの
突然の終止もあるかと思う。
ぼんやりさ、曖昧さがいわれがちな春という季節にあって、
ものごとが終わることを他律的に「終止符」というきっぱりと
した表現で表した作者の感性は面白いと思う。




30.不覚にも眠って仕舞ふ水温む(順一)

【石田桃江さん評】
水温むには「春の暖かい日ざしに水はぬるんでくる」
とありました。
目を覚ましていなくてはならなかった時を
眠ってしまった。きっと体内の水もぬるんで
不覚の眠りを誘ったのでしょうか。
水温むの季語で大事にならずに済んだのでは。
春を感じていただきました。




31.あの日から傾いてゐる春の水(星人)

【加藤昌一郎さん評】
私もあの日から水平線が平らな時もあるが、
何時も平らな物とは思えなくなってしまった。



【朝吹英和さん評】
人生を決定付けた特別な「あの日」への思い。
それは原爆忌や震災忌の事かも知れないが、
それぞれの人生にとって重みのある日であろう。
生命の輝きや陽気を象徴する「春の水」が
傾いたままである事に思いを致す一句。



【松本龍子さん評】
一読、生の悲しみの声が聴こえてくる。
「あの日」はおそらく東日本大震災が起きた日だろう。
「傾いている」のは津波により電信柱が傾いている
様子かもしれないし、原子炉の石棺の傾きかもしれない。
しかし、季語の「春の水」との対比を考えれば
作者個人の一瞬の「心の傾き」と捉えた方が納得がいく。
永遠と一瞬という、「時間という血液」を
見事に表現している。



【五島高資さん評】
「あの日」が曖昧だが、「春の水」から
東日本大震災を想像させる。
そうすると傾いたままなのは
むしろ人間の心であることに気づかされる。
そこに深い詩的洞察が感じられる。






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