〜月例句会会場〜

俳句飄遊

アクセスカウンタ

画像

zoom RSS 11月句会「結果」

<<   作成日時 : 2013/11/07 15:50   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0


 

特選句 選評集




1.十三夜ひとみかがやく人に会う(桃江)

【朝吹英和さん評】
物語りの始まりを予感させる一句。
かな表記とした中七が効果的。



2.瑞雲や赤き糸引くきりぎりす(英和)

【松本龍子さん評】
一読、シュールな映像美に驚く。
瑞雲は仏教で目出度い兆しとして
出現する五色の珍しい雲のこと。
きりぎりすは緑色の昆虫で秋の季語。
赤き糸には男と女が生まれたときから
お互いの小指と小指が目に見えない
赤い糸で結ばれているという、言伝えがある。
この大胆な構図とイメージの類推性には
作者の明確な意図を感じる。



【星人評】
上五「瑞雲」の正体を
彗星の雲と読んでいただきました。
彗星というと不吉の前兆と言われていますが、
この句では逆にめでたいことの起こる兆しと
捉えたのです。残る虫の羽音は
命をつなぐための糸のように弱く
それでいて赤く(明らかに)聞こえています。
作者はその羽音の中で、慶事をもたらす
彗星の雲を待ち望んでいるのです。
折しも今月末から明け方の南東の空に
アイソン彗星が見え始めます。
今はしし座の火星のそばに暗く見えていますが、
今世紀最大の彗星になる予感がします。
切字「や」が壮大な空間で美しく響きます。




4.鱗一枚増やして秋の金魚かな(昌一郎)

【真矢ひろみさん評】
鱗一枚とは、どこの部位を増やしたのだろう。
一という数字の空虚さは、
好みがあるやもしれないが、
私は面白く読みたい側にある。



9.蓮の実のピチカート音にて飛ぶ虚空(浮葉)

【石川順一さん評】
季語は「蓮の実」。
ヴァイオリンなどの弦楽器を
はじく事によって弾く奏法のピチカート。
仏教用語としてのなにも妨げるものの無い
全てのものが存在する空間「虚空」。
それら3者が相俟って、
独特の句になっていると思いました。
ブルックナーの交響曲の始まりみたいな、
これから何かか始まる予感。
(但しブルックナーの交響曲は
よくトレモロで始まる印象が強いような
気がします。ピチカートと似ていますが
似て非なるものかもしれません。)




12.秋夕焼戸口を叩く大鴉(直克)

【鈴木浮葉さん評】
加島祥造がでNevermoreを段落ごとに
色々な訳で訳していたのが心に残っている。
夕焼の大鴉のNevermoreはなんと訳すのか?




13.遺伝子の重なつてゐる千歳飴(龍子)

【毬月さん評】
千歳飴と遺伝子を組み合わせる発想に
咬めば噛むほど味わいがでて、素晴らしい。




19.静かなる炎の海や雁来紅(浮葉)

【加藤直克さん評】
雁来紅は葉鶏頭のこと。
雁が来るころ紅くなるから
この名が付いたという。
掲句は夕日に紅く染まる海と、
葉鶏頭の咲き乱れる草原が
一つのイメージに統合されて、
雄大にしてかつ鮮烈な印象である。
さらに言えば、その背後に
メルトダウンした原子の火が
燃えているような、
不吉な感じも伴っている。



【大津留直さん評】
夕焼けの岬に咲く雁来紅の存在感が
説得力をもって迫ってくる作品である。
空と海の燃えるような夕焼けが
雁来紅の赤を一層引き立てている。
それだけで詩になる日本の一風景。
この「静かなる炎」には、
語られないまま、ある深い鎮魂が感じられる。



22.稲妻をよけながら行くひとり旅(昌一郎)

【服部一彦さん評】
粋がっているが所詮は
お釈迦様の掌で遊んでいるだけのこと、
などと憎まれ口は叩くまい。




24.金星にふれて末枯始まりぬ(ひろみ)

【五島高資さん評】
秋の夕空に低く輝く金星と
末枯れに象徴される生々流転とが
時空を超えてうまく共鳴している。
高資さんのブログへ


28.毬栗を割る星雲の音立てて(星人)

【加藤昌一郎さん評】
針のついた皮ごと割るのだから、
ビッグバンのように颯爽とは行かない。
きっとメリメリ引き裂かれながら、
老いた星雲のように未練たらしい
最後を終るのだろう。



【生田亜々子さん評】
星雲の音なんて
想像すらしたことがなかった。
飛躍と結びつけが
句の世界を面白いものとしている。



【石田桃江さん評】
毬栗と遥か星雲のつながる表現に驚きました。
毬栗を割れば中から栗の実、
星雲の音には新しい星の誕生があるらしい。
どちらも無くなるのではなく、
実のあることに思いあたりいただきました。
毬栗を割り栗の実を取り出すのは
なかなか手強く、手や足に痛い思いを
したことが思い出されました。






月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
画像 5月の蝶ぞろぞろと星食ひにくる牛蛙(龍子)
俳句スクエア月例句会会場
11月句会「結果」 俳句飄遊/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる